×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

日帰り悪魔払いツアー2002

行ってきました。
≪日帰り悪魔払いツアー 2002≫

札幌から車で4時間半。

森進一のヒット曲で有名な襟裳岬。
遠すぎんだっつーの。

でも、これでズッコケ人生に幕が下ろせるなら、チョロイ。

あばよトホホライフ。


封筒に5千円包み、途中、お祓いに必要だというお酒を買い込み、無事に、霊媒師のいる場所へ着いた。


しかしそこはただのお寺だった。


霊媒師とやらも、明らかにただのお坊さんだった。

不安。

でも、引き返すわけには行かない。

何といっても4時間半かけてここまでやってきたんだから。

こちとら、朝6時半起き。
今さら、帰るわけにはいかない。


私たち一家は、だだっ広い所へ通された。

坊さんと向かい合わせに座った。


「どんな悪いことが起きているのか
 教えてください。」

坊さんが言った。


「車の事故が相次いで、
 しまいに車が盗まれました。
 その他諸々です。」

旦那さんが言う。


「じゃあ、
 それが霊の仕業かどうかを
 知りたいわけですね?」
と、坊さん。

「はい。」と、私たち一家。

(私は、どうでもいいんだけどとりあえず返事はしておく)


坊さんの言う通り紙に生年月日と名前を記入。

坊さんがすごい勢いで、お経みたいなものを唱え始めた。

坊さんが振り返って言う。

「南妙法蓮華経と、
 私と一緒に10回唱えてください。」

私たちは唱えた。

途中、6回目あたり坊さんは「南?妙法蓮華経」と、アレンジを加え、まるで私たちを試すような、もしくは、プロ根性を見せ付けてるつもりなのか。
とにかく、リミックスした。

でも私たちはなんとかクリアした。


坊さんがこっちに向きなおり、

「全ては・・・・」と言った。



長い沈黙。



長すぎる沈黙。



襟裳のみのもんた。


旦那さんが言う。
「全ては・・・?」


坊さんが私たちをじっと見る。

そして再び口を開いた。


「全ては・・・偶然です。」


(は?偶然?)

さらに追い討ち。


「全ては、不注意です。」


(え?言うに事欠いて不注意!?
 それは、言い方を変えれば
 ドジってこと!?)

私はたまらなくなって聞いた。

「ドジってことですか?」

「まぁ、そういうことです。」
        (坊さん談)


私は、怖いからあまり霊などは信じない。

でも、4時間半もかけてここまで来たのだ。

お金だって、封筒に包んだお金、酒代、交通費。

1万はかかってる。

ちょっとくらい、何か・・・あってほしかった。
ドジなんかで終わりたくなかった。

私たちは、往復にすると9時間という時間と、そして、1万円の費用。
ついでに労力を使い、ドジだと言われに来たのだった。

それでも私たちは、「ありがとうございました。」と礼を言った。

しびれた足を引きずり帰ろうとした。


「ちょっと待ってください。」(坊主)

「はい?」(私たち)

「これはあんまり気にすることはないのですが、
 悪さもしてないようなので。
 水子の霊がついてますよ。
 お2人共、思い当たるふしは?」

「ありませんけど。」(旦那)

「私もありません。」(私)

「そうですか、
 じゃあ気にしないでください。」(坊主)



私たちは車へ戻った。

他愛もない会話をした。
しかしお互いに水子のことが引っかかっていた。

お互いに「まさか、コイツ・・・?」と思っていた。

先に切り出したのは彼だった。

「マッチって、おろしたこととかあるの?」

私は自分の人生を振り返った。

私はいつだって、ここぞと言う時は「NOと言える日本人」でやってきた。

「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。」の精神。
つまり、「つけずに入れるな。入れるならつけろ。」(7割がた)

とにかく私には、1度しか妊娠の経験がない。

それだって、おろしたりはしていないし、見事に産み落とした。

「おろしたことなんてないよ。」と、私。

「君は、あれかい?
 どこかで子孫を繁栄した経験とか
 あるわけ?」

私も聞いた。

「うーん、ないけど。」
彼が答える。

私には水子に憑かれる理由などまるでない。

自分のことだから、自分が1番分かっている。

彼も信じているだろう。
私だって彼を信じている。
私たちには、何にも替え難い信頼関係があるのだ。

しかし、明らかに帰りの車中、会話激減。

旦那さんに至っては、「頭痛がする。」とまで言い始めた。

機嫌まで悪くなっている。

莫大な時間と、少々のお金、そして多大な労力をかけた私たちの悪魔払いツアー。

得たものは、ドジ一家という烙印と、夫婦の溝だった。(修復済み)


           おしまい。

戻る