彼女の危機
昨日の夜、ちょっと、訳あって警察に行った。
(ほんとに、大したことない訳だけど)
私は、ただついていっただけなので、座って待っていた。
結構長引くなぁなんて思っていたら、受付の方から女の人2人の声が聞こえてきた。
別に盗み聞きする気なんてまったくないけど(ちょっとは有り)自然と声が聞こえてくるので自然と聞いていた。
相談者A
「彼女が、すごく困っているんです。
一刻も早く、相談したほうがいいと思って
来たんです。」
相談者Bはどうやらモジモジしている様子。
(私の後ろの方にいるので姿は見えないけど、なんとなくそんな様子。)
おまわり
「なに?言ってみて。」
相談者A
「実は・・・。
彼女(相談者B)の元カレが、
彼女のわいせつな写真をネットなどで
流しているんです!!」
私 「ワオ!マジでー!?」(心の叫び)
どうしよう!顔、見たい!!見なきゃ、損!
そして、私は覚悟を決めて振り返った。
すると、100キロはゆうに越えてるであろうそれはそれは、立派に育った2人のレディー。
よっぽど、急いで駆け込んだらしく、2人とも肩で息をしている。
ある意味、かわいい。
おまわり
「今、専門家がいないからわかんないや。
また、明日来て。」
相談者A,B
「は、はい。はぁはぁ。(←疲れ)」
ったく!日本の警察って、こんなもん!?
相談者B子の人生、ぶち壊す気?
相談者A子の張り切り、空回りじゃないか!
去っていく2人の広い広い背中を見て「おつかれー」と、思った。
そして「明日の君たちに幸あれ。」と、願わずにはいられなかった。
窓の外を見ると、2人が帰っていくところが見えた。
あ!!タクシーひろった!!
「おい!歩けよ!お願いだから、歩いてよ・・・。」
少しでも多くのカロリー消費しちゃいなよ!!
怒りにも似た、くやしい感情。
冷たい風が窓から吹き込んだ。
父さん、北海道の冬は近いようで・・・。
僕は・・・、僕は・・・。
これは、恋とは呼べないようで。
おしまい。